シルヴェスター・スタローン 


August,1982

シルヴェスター・スタローン・ファン・クラブからの手紙
これは80年代を代表するマッチョ・マン、シルヴェスター・スタローンに出したファン・レターの返事である。封筒の中にはこの紙切れ一枚しか入ってはいなかった。封筒の宛名を見ると、どうやら本人からのものではなく、「シルヴェスター・スタローン・ファン・クラブ」からのもののようだ。彼へのファン・レターは、本人が目を通さずにこのファン・クラブが一括してこのような返事を出す仕組みにでもなっているのだろうか?

じっくり本文を読んでみたが、かいつまんで説明すると、「あなたがスタローンのファンであると聞いて嬉しい。あなたはサイン入り写真を欲しがっているようだが、写真には高いコストがかかるのだ。だから公式にこのファン・クラブが結成された。6ドル払えば、あなたは2枚の写真を受け取ることができる。1枚はカラーで、1枚は白黒だ。その他に、会員証と彼のバイオグラフィも送る。」という内容だ。要するに「サイン入り写真が欲しければ金を払え」というわけだ。

以上の趣旨の印刷文のほかに、ご丁寧にも、手書きで“$6.00 American Money”と書かれているのがご確認いただけるだろうか? さすがにこれを見たときには頭にきた。言いたいことは分からないではない。たしかにスタローンのように世界的な大(アクション)スターの元に届くファン・レターはおびただしい数になるのだろう。それに対していちいちサイン入り写真を送っていては、写真代+切手代+封筒代などで、莫大な金額になるのかもしれない。

それにしても、『ロッキー』と『ランボー』という2大ヒット・シリーズを世に送り出し、それ以外にも数多くの映画に出演している成功した俳優が、そこまでケチらなくてもよいのではないか、と僕は当時憤慨したものだが……。まあ、僕は個人的には彼のことも彼の映画も嫌いではないし、あまり悪口は言いたくないのだけれど、ファン・レターの返事くらい出したところでいったいどれほど彼の生活に支障をきたすというのか? 映画だけでは食べていけず、アクターズ・スクールに通いながらアルバイト生活を送っている無名の若手俳優でもあるまいに。 



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